毎日多数の会社の設立をお手伝いしているスタッフがいろいろな話をします。
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ストックオプションとは、会社の取締役や従業員に対して、予め決められた価額でその会社の株式を取得できる権利を付与することで、取締役や従業員にインセンティブを与えることをいいます。
例えば、従業員が自分の会社の株式を100円(この時点での株式の時価を100円とします。)で買うことができる権利を会社から付与されたとします。将来この株式の時価が150円に上がったときに、この従業員が株式を100円で取得することができる権利を行使し、150円で譲渡すれば、差額50円のキャピタルゲインが得られるわけです。
将来株価が上がると、キャピタルゲインを得られます。
会社の業績がよくなれば株価も上昇していきますから、取締役や従業員の士気が高まります。特に、ベンチャー企業では、将来の株式公開へ向けて社員が一丸となってがんばることができます。
また、ストックオプションを付与された取締役や従業員は、あくまで権利を持っているのみですから、その権利は行使しても、行使しなくても自由です。株価が上がった場合には、行使すればキャピタルゲインが得られますし、株価が下がってしまった場合には、権利を放棄すればいいわけです。
付与された取締役や従業員にとって損はありません。
また、ストックオプションを付与しても、会社には現金流出がありません。通常インセンティブとして業績賞与などが考えられますが、この場合、会社から現金が流出してしまうため、財務体質を守れます。資金的に厳しいベンチャー企業などにとっては魅力的でしょう。
しかも、インセンティブとしてストックオプションを付与しても、費用計上は不要です。
インセンティブとして業績賞与を支払った場合には、当然費用として計上されるのに対して、会社の利益も守れます。
付与したストックオプションの数が多過ぎると、市場に出回る株式数が増加し、それによって予想外に株価が下落する可能性があるデメリットはありますが、ご興味を持たれましたらご検討されるのもよろしいのではないでしょうか。
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